グラビティ・ゼロ

 

春は床オナの話をするのに最適な季節ではないけれど、

とりあえず床オナの話をさせて欲しい。

 

床オナ。

床オナニー、床ずれ、床サーフィンなど様々な呼び方をするけれど、

それは要するに己のチンチンを重力加速度9.8m/s^2で地面に押し付けることで

快感を得るという、自慰の手法のひとつである。

 

チキンラーメンやおはぎを食べたくなったり部屋の掃除をしたくなるのと

同じぐらいの頻度で、僕も床オナが無性にしたくなることがある。

 

記憶を辿れば初めて射精に至ったのも床オナだった気がするので、

やはり第二の故郷というか、グレて人の道を外れようとも、

一番最後には帰ってくる場所、それが床オナなんだろうな、ウン。

 

チンチンは強い刺激を与えれば与えるほど気持ちよくなるという、

いわば努力がそのまま達成感に反映される完璧なシステムを擁しているので、

手で握るよりも床に思い切り押し付けて擦るほうが快感は大きい。

 

その弊害として、強い刺激に慣れきって遅漏になってしまうこともある。

だから僕も毎回はしない。

 

床オナをするときは、床やパンツが汚れないように対策を講じる必要がある。

僕はいつも、介護用の紙おむつを履いている。

テープ交換式の紙おむつは、自慰の最中にテープが剥がれて脱着してしまうのでおすすめしない。

2枚入りで数百円のリーズナブルなパンツ式オムツが薬局などで売っているのでそれを買うと良い。

きっとあれは、床オナ専用に売られているのだろう。花王の心意気が胸に染みる。

 

理想のオナニーを考えるとき、やはり床オナは外せない。

そして床オナを更に発展向上させるとすれば、

自分の体を全く動かすことなく、不確定要素によって刺激を得るのが一番だろう。

 

つまり。

まず、体育館の天井の梁に繋いだロープを床の近くまで垂らす。

次にうつ伏せになった自身の体を、地面から数センチ離れたところでロープに結ぶ。

その状態で勃起すれば、亀頭が体育館の床にフレンチキスする形となる。

 

自分の体はロープによってがんじがらめなので、動けないし、動く必要もない。

しかし、このままでは新たな刺激を得ることは出来ない。

 

ここで必要なのが、不確定要素による刺激だ。

 

そのために、体育館の中で女子バレー部に練習を行っていただく。

 

すると、女子バレー部員がボレーやスパイクなどを決めるたびに

掛け声とジャンプによる振動が発生し、それがロープへ伝わり、

ロープに繋がっている亀頭もチロチロと床とすれ違う。

 

しかも同時に女子バレー部員の姿を目で楽しむことも出来るとなれば。

想像するだけで、チンチンが満面の笑みを見せてきた。かわいい。

 

きっとこれが最高に気持のいい、床オナニーだろう。

 

いつか小豆の先物取引で4兆儲けたら、体育館を貸し切ってやってみたいものだ。

女子バレー部員は6兆儲けないと厳しいかな。